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株式会社メンバーズ顧問 池田朋弘|テレワークを導入する企業にとって重要なこととは

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フルリモートワークとは?その働き方やおすすめの職種など徹底解説!

はじめに

今回テレラボでは、総務省のテレワーク先駆者百選にも選ばれた株式会社メンバーズ顧問でポップインサイトカンパニー創業者の池田朋弘に、テレワークを導入する企業やテレワークを始めたい求職者にとって重要なことをインタビューさせていただきました。

池田さんは、リモートコミュニケーションに関する著書「テレワーク環境でも成果を出す チームコミュニケーションの教科書」も執筆されており、Youtubeチャンネル「リモートワーク研究所【リモ研】」ではリモートワークにおすすめのツールやその使い方などを解説しています。

テレワーク導入のきっかけは採用の拡大とコスト削減

Q. 最初にテレワークを導入しようと思ったきっかけはなんでしょうか?

池田さん:1つは採用面です。ポテンシャルで地頭がいい人材を採用しようと思った時に、都心だと採用競争が激しく採用コストもかかってしまいます。一方で、全国を見渡してみると地方に住む優秀な人材はたくさんいます。

元々リモートワークで採用しようと思っていなかったんですが、たまたま応募がきて成功し、そこから全国&リモート採用に踏み切ったのがきっかけの一つです。

もう1つはコスト面です。ベンチャー企業は固定費削減が経営上重要ですが、リモート化によりオフィス代や交通費などを減らせることも大きなメリットでした。

テレワークは働き方や採用の選択肢を広げる

Q. テレワークに賛成ですか?

池田さん:テレワークには大賛成で広がるべきだと思っています。

まず社会的な理由としては、テレワークでしか働けない環境の人はとても多いです。地方に在住している方とか、介護で家から出られない方とか、自分自身が病気で在宅でしか働けない方とか、子供がいるから出社は厳しい方とか、いろんなケースでテレワークでないと働けない人は多くいます。

テレワークという選択肢が広がることで、働く可能性が広がることは社会的に大きな価値があると思うので、テレワークは広がるべきだと思っています。

企業的な理由としては、採用の幅を広げるためにもテレワークを取り入れていくべきです。

都心とか特定の地域で採用競争していても、いい人をとるのはすごく難しい時代です。地方にも優秀な人はたくさんおり、採用の幅を広げるためにテレワークを取り入れるのは有効です。都心であっても、求職者にとってテレワークの可否は重要な条件になりつつあり、テレワークに対応していない会社は今後採用で苦戦を強いられるでしょう。

テレワークがうまくいく組織の共通点

テレワークに適した組織設計が重要

Q. テレワークがうまいっている企業の共通点はなんでしょうか?

池田さん:テレワークに適したコミュニケーション設計を組織レベルで行うことです。ほとんどの会社はコロナで強制的にテレワークになってしまい、この設計ができていません。

テレワークの特徴として、相手の様子が全然見えなかったり、仕事の状況がわからなかったり、コミュニケーションが横にいるより取りにくいということがあります。みんなが異なる環境でそれぞれの業務を行っているからこそ、チームとしても個人としても、仕事の状況をちゃんと伝えたり、理解できたり、共有できたり、可視化できる仕組みや意識をちゃんと作っていかないと、信頼関係が作りづらく、テレワークでの仕事がうまくいかなくなります。

海外では、「リモート組織」という言い方ではなく、「分散型で非同期な組織」という表現をする会社が増えています。テレワークというのは「場所」にフォーカスした表現ですが、異なる「時間」で働いても仕事がまわったり、人間関係が作れる組織設計をすべきです。

テレワークでは良好な信頼関係が大前提

池田さん:テレワークで仕事をするには、信頼関係や人間関係が良好であることが大前提です。「離れていてもちゃんと仕事をしてくれるだろう」という前提があるのと「見えなくて怪しい」と考えるのでは、同じリモートでも全く状況が異なります。

元々人間関係が良好であれば、リモートになっても大きな課題はありません。人間関係があまりよくない中でリモート化してしまうと、課題が顕在化してしまいます。リモートというといかにもデジタルな言葉ですが、根底ではアナログな信頼関係が大事かなと思います。

Q. リモートでの入社などがある中で、リモート組織で信頼関係を築くのは組織の課題なのでしょうか?

池田さん:信頼関係の構築は、個人レベルの取組ももちろんありますが、組織としての取組にも改善余地が大きいです。例えば、お互いに1on1しあったり、ワークショップを実施したり、朝会で情報共有しあったりなど、多層的なコミュニケーションの機会を組織として取り組む必要があります。

テレワークと出社は組織で判断し使い分けるのがよい

Q. テレワークだと組織として生産性は下がるのでしょうか?

池田さん:人や組織によると思いますが、種々の研究では、総論として「テレワークでは生産性が上がる」とされています。オフィスにいると雑談などで集中できない、1人で集中して業務を行いたい人は生産性が上がります。一方で人によっては、家ではだらけてしまうとか、話ながらやりたいという場合もあるので、ケースバイケースかなと思っています。

人や業務内容によって、出社した方がいい人もいれば、出社しない方が生産性が上がる人もいるので、全社一律でなく、チーム毎に判断する必要があります。Amazonなどでも、そのようなリモートポリシーが制定されています。

テレワークをしたい求職者にとって重要なこと

自分の仕事の専門性を高める

Q. テレワークを始めたいと考えている求職者にとって重要なことはなんでしょうか?

池田さん:重要なことは2つあります。1つ目は、自分の職種や領域でスペシャリティを上げていく、能力を高めていくことです。

時代的にもメンバーシップ型からジョブ型の仕事になると言われています。特定のスキルがあるというのはすごく重要だと思います。

報連相をしっかりする

池田さん:2つ目は、リモートで働くスキルがあることです。海外のリモートの求人でも「リモートでちゃんと働けますか」というのが採用で確認されます。具体的には、「文章がちゃんと書けるか」「連絡がとれるか」など、当たり前のことをちゃんとできるということが大事です。

スキルがあるかどうかとは別軸で、社会人としてちゃんとしているかどうかということです。残念ながら、基本的な報連相ができていない人もかなり多いです。

テレワークでも積極的に教育コストをかけていくべき

池田さん:求職者側からしたらリモートワークで働きたい諸事情があると思うのですが、それに能力が伴っていないケースが多いです。一方で企業側はリモートワークになった瞬間、急に業務委託のようにジョブっぽいニーズを持つんですよね。仕事ができて当たり前みたいな、仕事できる前提でしか採用しないようになるので、そこにギャップがあるなと感じています。

これまでは仕事ができない人を採用して育成する、要は給料の中に研修費が混ざっている状態で採用するのが、アルバイトでも当たり前でした。ところが、リモートワークになった瞬間に「1記事1000円。自分でマニュアルを見て、その時間は報酬外」といった育成コストを全く払わない座組が多くなりました。「プロとしてアウトプットのみに報酬を払うのが当然」という考え方には一理ありますが、個人的には反対です。企業の責務として、ある程度教育コストは持つべきだと思います。

「社会全体で人を育てる」というモラルを、経営者には持ってもらいたいです。

この記事の監修者

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池田 朋弘
株式会社メンバーズ顧問でポップインサイトカンパニー創業者。2018年に総務省のテレワーク先駆者百選を受賞。
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