リモートワークの環境構築こそが成功の鍵につながる

リモートワークを自宅で行うためにはまず、環境構築から始めなければなりません。しかし、自分は初めてリモートワークを行うけど、どのように環境を整備、構築すればいいのかと悩む方はたくさんいるといっても過言ではありません。
環境構築しなくても、リモートワークはできなくもないのですが、リモートワークの業務に支障をきたす可能性があります。
そこで今回、リモートワークに適した環境構築をどのように行っていけばいいのか、環境構築を行う上で必要なポイントは何かも紹介いたします。これからリモートワークを始めたい方、新たに環境構築を行いたいという方は是非、当記事を参考にしてみてください。
リモートワークに適した環境構築を行わないとどうなるか?
リモートワークはパソコンとインターネットがあればできると誰しも考えていますが、それは間違っていません。しかし、リモートワークに適した環境構築を行わないと、以下の影響を及ぼす可能性があります。
- 仕事のオンオフを切り替えにくい
- 仕事場が実家だと家族に話しかけられることがある
- 集中できない、眠気が差してくる
- 息抜きができずにストレスがたまる
4つの影響をそれぞれ挙げて、影響を及ぼしてしまう理由を解説していきます。
仕事のオンオフを切り替えにくい

リモートワークでもっとも難しいとされているのが、仕事のオンオフの切り替えについてです。通常の働き方ですと、時間内にオフィスに出勤して仕事をし、退社時間になると退社して、帰宅します。
リモートワークはオフィス以外で働くことを意味しますので、働く場所が自宅になるのがほとんどです。そのため、自宅とプライベートの切り替えが難しいと言わざるを得ません。
そこで、仕事とプライベートの切り替えを簡単にできる方法を以下にまとめました。
- Web会議で見られても良い服装に着替える
- 必要のないパソコンやスマートフォンを目や手が届かないところに置く
- リモートワーク前にウォーキングなど軽めの運動する
- 昼休みから昼の仕事の間まで仕事場から離れる
このような方法で仕事のオンオフを切り替えるようにすることをおすすめします。なにが一番良いのかについて正解はありませんが、自分に合った方法を複数実践してみて、これが良いと思ったら、積極的にやっていきましょう。
仕事場が実家だと家族に話しかけられることがある

リモートワークの仕事場が実家だと、リモートワーク中にも関わらず、家族に話しかけられる場合があります。特に理由なく家族に話しかけられるのは、仕事の集中力を切らす要因になる可能性があるのは否定できません。
その場合、自室の扉の外側に、「仕事中」と表示板などに書いて掛けておくとよいでしょう。仕事がない場合は、表示板を外します。
また、部屋に鍵をかけて、家族が出入りできないようにするのも対策のひとつです。
集中できない、眠気が差してくる

リモートワークに集中できない、眠気が差してくる場合、どうすればいいのかと悩む方はたくさんいます。その場合、以下の方法でお試しください。
- プライベート目的のスマホやパソコンを別の部屋に置くなど遠ざける
- リモートワーク前にウォーキングやジョギングなど体を動かす
- 眠気が差してくる場合は、コーヒーなど飲んでカフェインを取る
- リモートワーク後は寝るようにする
眠気についてですが、リモートワーク中に寝てはなりません。なぜなら、勤務中の身であり、Web会議時に寝てしまうと、どのような理由であれ評判を下げてしまうことにつながります。
フリーランスのように、期日内に成果物を納品する仕事であれば、自分の好きな時間に仕事しても問題ありません。しかし、リモートワークはフリーランスと違い、会社に所属している身なので、勤怠管理や仕事時間など守らなければなりません。
リモートワークの環境構築を大切にしなければならないのは、集中力の維持と眠気が差さないようにするという理由もあるからです。
息抜きができずにストレスがたまる

リモートワークを続けていると、ストレスが溜まってしまいます。確かに、仕事中のストレスはリモートワークでなくても、人間関係など様々な原因によって、溜め込んでしまうのは珍しくありません。
溜め込んだストレスは、昼休みなどを活用して息抜きしたり、仕事帰りに飲みに行くなどの方法で解消されるのがほとんどです。しかし、リモートワークの場合ですと、基本的に自宅に引きこもって仕事するのが一般的で、外に出る機会が多くありません。
そこでまず、リモートワークから来るストレスの原因を下記にまとめました。
- 仕事とプライベートの切り替えができない
- 上司や同僚の目がないという部分から来る怠け心で仕事の効率が落ちる
- 孤独感
- 運動不足
- 労働時間が長くなってしまう
- 気分転換が難しい
普段はオフィスに出社していた方が突然、会社命令でリモートワークを始めたとなると、右も左もわからないのがほとんどです。コロナ渦の影響でリモートワークに移行した方は珍しくありませんし、会社命令とはいえ、慣れない環境でのリモートワークは最初、難しいと言わざるを得ません。
環境の変化が原因でストレスが襲いかかってくるという部分は珍しくありませんし、慣れてくると、仕事の効率がアップするという方もいます。
溜め込んだストレスは、ストレスの原因の真逆で対応すればいいのですが、具体的な方法を以下にまとめました。
- 仕事とプライベートの区別をはっきりとつける
- リモートワーク中でも仲間や上司と雑談する機会があれば積極的に行う
- ウォーキングなど軽めの運動する
- 時間の管理を徹底する
- 家から外に出て散歩や買い物や外食などを楽しむ
ストレス解消法は多くあり、自分に合った方法でストレスを解消していきましょう。ストレスを解消するだけでも、仕事の質や効率がアップしますし、リモートワークのほうが楽しいと感じてしまうこともあります。
リモートワーク環境構築を自宅で行う上で必要なポイントとは?
リモートワークの環境構築を行うで、必要なポイントを以下にまとめました。
- 自分の高さに合わせたパソコンデスクを用意
- 腰痛や肩こりなど疲労対策を持つ椅子を用意
- 必要なパソコンの周辺機器を用意
- 照明にも気を配る
- 防音対策にも気を配る
- 快適なWeb会議の環境を整える
- 部屋の外側の扉に表示板を掛ける
- リモートワークで使用する安全なパソコンとアクセス方法を確保
- 身体的と精神的なサポート
以上のポイントを次にそれぞれ挙げて、解説していきます。
環境構築のポイント①:自分の高さに合わせたパソコンデスクを用意

最初に、自分の高さに合ったパソコンデスクを用意しなければなりませんが、高さ調節ができるパソコンデスクを選ぶのがが望ましいです。なぜなら、自分の高さに合わせて、パソコンデスクの高さを調節することができるからです。
ただし、高さを調節できるパソコンデスクは、高さ調節の機能がないシンプルなパソコンデスクより価格が高いことを注意しなければなりません。
リモートワークの環境構築をより良くしたい場合は、高さ調節ができるパソコンデスクがおすすめです。
環境構築のポイント②:腰痛や肩こりなど疲労対策を持つ椅子を用意

リモートワークの環境構築を行う上で欠かせないのが、腰痛や肩こりなど疲労対策を持つ椅子です。なぜなら、リモートワークは長時間椅子に座って、PC作業や事務作業を行うのがほとんどだからです。
おすすめの椅子は、オフィスチェアとゲーミングチェアのどちらかとなります。オフィスチェアはオフィスなどで見かける椅子で、シンプルな椅子でも座り心地が高く、長く座っていても体に負担がかかりません。
ゲーミングチェアは長時間のゲームプレイをサポートするために開発された椅子で、首や腰や肩など、体にかかる負担を軽減してくれます。
リモートワークをより良い環境で行いたいという方は、オフィスチェアまたはゲーミングチェアを用意しましょう。
どちらが良いのかはリモートワークに携わる方によって好みが分かれますが、価格が高い椅子ほど高機能であるのがほとんどです。予算と自分が求めている機能に合わせて、椅子を選ぶのが求められます。
環境構築のポイント③:必要なパソコンの周辺機器を用意

リモートワークで必要と思われるパソコンの周辺機器を以下にまとめました。
- マウス
- 無線ルーター、LANケーブル
- ヘッドセット
- Webカメラ
- セキュリティソフト
Web会議を行うとなると、やはりWebカメラとヘッドセットが必要です。ヘッドセットではなくマイクでも問題ありません。
リモートワークは基本的にインターネットを利用した仕事になるので、無線ルーターとLANケーブルが必要です。
これらの機器を揃えないことには、リモートワークの環境構築は不可能であると考えていいでしょう。
環境構築のポイント④:照明にも気を配る

照明は300~400ルクス程度がちょうどいいとされています。ルクスというのは、照明の明るさを表す数値です。しかし、300~400ルクスは具体的にどれくらいの明るさがあるのかと気になる方はいます。
- 300ルクス:一般家庭で使われる丸形蛍光灯30Wを2つ付けたときの明るさ
- 400ルクス:事務所の照明器具などで使われる直管型蛍光灯40Wを1つ付けたときの明るさ
上記はあくまで目安なので、器具によって明るさが異なることをご理解ください。
自分にとって作業しやすい明るさに調整するのがおすすめで、明るさ調整ができるLED蛍光灯があれば望ましいです。なければ、明るさ調整ができるLED蛍光灯の購入をおすすめします。
環境構築のポイント⑤:防音対策にも気を配る

リモートワークの環境構築を行う上で、防音対策に気を配らなければなりません。防音対策について、もう少し具体的に説明するなら、仕事場の外側から来る音と、内側から来る音をそれぞれシャットアウトしなければならないということです。
音があるだけで集中力が途切れることはありますし、Web会議で重要な話題になるとき、外側に漏れないように気を付けなければなりません。
その場合、以下の商品がおすすめです。
- 防音シート
- 防音マット
- その他防音材
- 防音効果があるカーテン
ヤマハのメーカーで売られているような防音室・防音ユニットが望ましいのですが、組み立て費用や運送費用などを考慮すると、軽く見積もっても200万円~300万円かかります。広い場所も確保しなければならないこともあり、あまりおすすめできません。
DIYになる部分はありますが、5万円もかけずに最低限の防音対策を行えば、十分な効果が期待できるでしょう。
環境構築のポイント⑦:快適なWeb会議の環境を整える

快適なWeb会議の環境構築を行うためには、以下のポイントが求められます。
- 誰に見られても良いような服装に着替える
- 可能なかぎり有線LANでインターネットを行う
- ヘッドセット必要
- Webカメラ必要
- 会社が指定するWeb会議ツール
5つのポイントを基に工夫していけば、快適なWeb会議の環境を整えることができます。
環境構築のポイント⑧:部屋の扉の外側に表示板を掛ける

仕事中などと書かれた表示板を部屋の扉の外側に掛けることが求められます。なぜなら、同居している家族が、理由もなく部屋への出入りを防ぐためです。
家族が何度も部屋に出入りしてしまうと、集中力が続かず、リモートワークに支障をきたす可能性があります。リモートワークでも企業秘密を扱うやり取りもあるので、用がないにも関わらず家族が部屋に来ることを避けなければなりません。
だからこそ、部屋の扉の外側に表示板を掛けて、部屋で仕事していることを知らせる必要があります。部屋に鍵をかけられるのなら、かけることをおすすめします。
環境構築のポイント⑨:リモートワークで使用する安全なパソコンとアクセス方法を確保

リモートワークを行うという理由で、会社からパソコンを支給または貸し出されたら、そのパソコンを使いましょう。自分で用意したパソコンでリモートワークをやりたい場合は、安全性の高いパソコンを構築しなければなりません。
なぜなら、リモートワークを行う上でセキュリティが必要となるからです。
パソコンの選び方は後ほど「リモートワークに適しているパソコンとは?ポイントを項目別まとめ」という見出しで、詳しく解説していきます。
環境構築のポイント⑩:身体的と精神的なサポート

リモートワークの環境構築のためには、自分自身の身体と精神をサポートしなければなりません。身体的とは主に肩こりや腰痛、精神的とは主にストレスなどが挙げられます。
片方が不調になれば、リモートワークの仕事に支障をきたすことになります。リモートワークの環境構築を行ううえで、身体的と精神的なサポートが得られる環境作りを始めなければなりません。
リモートワークの環境構築に適しているパソコンとは?
リモートワークを実施している会社からパソコンを支給または貸し出しされなかった場合、自前のパソコンを用意しなければなりません。プライベートで使っているパソコンであればいいのではと思われがちですが、そのパソコンに個人情報となるデータが掲載されている可能性があるので、おすすめはできません。
自前のパソコンを用意するにあたって、重要となるポイントが4つあります。
- 通信機能があること
- セキュリティソフトが導入されていること
- パソコン本体が軽いこと
- 堅牢性があること
4つのポイントを項目別でまとめ、解説していきます。
通信機能があること

通信機能があるのは当然のことですが、なかった場合は、以下の商品をおすすめします。
- WiFi・無線LAN子機
- 有線LANアダプター
これらは家電量販店などで販売されており、2,000円程度で購入することが可能です。
セキュリティソフトが導入されていること

セキュリティソフトがパソコンに導入されていることが必須ですが、新しく購入したパソコンにはセキュリティソフトが導入されていないのがほとんどです。その場合、セキュリティソフトそのものを購入して、導入しなければなりません。
リモートワークにかぎったことではなく、大切な情報やデータを守るために、セキュリティソフトは必要だということです。
なお、セキュリティソフトが導入されたとしても、安全とはかぎりません、
- 不必要なソフトウェアをダウンロード・インストールしない
- 業務に必要のないWebサイトのページを閲覧しない
- セキュリティソフトのバージョンを常に最新状態に更新する
以上の対策を心掛けてください。
パソコン本体が軽いこと

リモートワークで使うパソコンで多いのが、ノートパソコンです。ノートパソコンは持ち運びや移動に便利で、マウスがなくてもノートパソコン単体だけで操作できます。
ノートパソコンを持ち運び、移動する機会が多い場合は、パソコン本体の軽さが求められます。
重量1.5kg以下のノートパソコンがおすすめです。重量1.5kg以下であれば、重量から来るストレスを感じさせないのがほとんどとされているからです。
堅牢性があること

堅牢性とは、簡単に言えば「どのくらい丈夫なのか」を意味します。リモートワークで使うパソコンは基本的に、丈夫でなければなりません。
リモートワーク中に何らかのアクシデントなどでパソコンが壊れた場合、そのパソコンに入っているデータも影響を及ぼします。最悪、破損してデータの閲覧ができなくなります。
パソコンを選ぶ際は、丈夫で長持ちなものが求められます。
コロナ渦が収束されてもリモートワークは今後続くと予想される

仮にコロナ渦が収束されたとしても、リモートワークは今後続くと予想されます。リモートワークはコロナ前から存在している働き方のひとつですが、当時としてはあまり注目されませんでした。
新型コロナウイルスの影響により、リモートワークは注目され始めています。コロナウイルスのまん延防止のために、会社命令でリモートワークで働く方がいれば、自分自身の希望でリモートワークに携わるという方もいます。
コロナ渦が収束され、通常出勤に戻ったとしても、そのままリモートワークを継続する企業や従業員がたくさんいるというわけです。
まとめ
リモートワークの環境構築ができれば、リモートワークに対して集中的に携わることができます。オフィスへの出勤に慣れてしまった方にとって、リモートワークは難しいと言っても過言ではありません。
慣れない環境での作業は時として、仕事の効率を落としてしまうこともあるからです。仕事の効率を落とす前にまず、リモートワークの環境構築を始めなければなりません。
リモートワークに関する環境構築のポイントを押さえておけば、オフィス以上の環境を自分の手で好きなように構築できます。