文系出身者がエンジニアになることについて

文系出身者がエンジニアになれるはずがない、なれたとしても世界に通用するはずがないという思い込みが文系出身者に少なからずあります。
文系である自分じゃ務まらない、職場がブラックだと思い込み、信じてしまっているのが主な理由です。
確かに、エンジニアと言えば理系というイメージが強く、文系の人がエンジニアになるのにはハードルが高いと言っても過言ではありません。しかし、文系だろうと未経験だろうと、エンジニアになれる可能性があります。
そこで今回、文系出身者がエンジニアになる方法や、エンジニアとして就職や転職する方法について、まとめました。自分は文系だけどエンジニアになりたいという人は是非、この記事を参考にしてみてください。
リモートワーク × ITエンジニアの求人一覧文系ではなく理系のエンジニアが多い理由とは?

理系のエンジニアが多い理由は主に「向いている」ことにあります。文系は文学や心理学などの学問に分類し、人を対象とします。
理系は医学部や工学部や情報学部などの学問に分類、自然科学が対象です。プログラミングやエンジニア系のIT関連の学部も理系に分類されます。エンジニアが理系に多いのは、受けていた学問によって向いてしまっているというわけです。
しかし、文系がエンジニアになるという人が増えている傾向にあります。考えられる理由は様々です。
- 文系の学科を学んできたがITやエンジニアに興味を抱いたから
- 文系で築き上げたスキルを活かしたいから
- IT人材不足の影響で給料が高くなっている傾向にあるから
もちろん、上記以外にエンジニアになりたい理由を持つ人はたくさんいます。
ITが主役の現代社会において、エンジニアのみならず、IT人材は企業において重宝されると言っても過言ではないでしょう。
「文系エンジニアはやめとけ」と言われる理由とは?

インターネット上などでは、「文系エンジニアはやめとけ」と言われています。なぜ言われているのか、その理由を以下にまとめました。
- 覚えることが多過ぎてついていけないから
- 残業と土日祝日出勤が当たり前で過労で倒れそうだから
- 激務にも関わらず年収が低い
- 文系出身者でも合うか合わないかが分かれる
確かに、これらの理由を見てみますと、エンジニアに対してネガティブなイメージを抱かれるのも無理はありません。
しかし、エンジニアは実力主義です。実力が高いエンジニアは効率よく仕事を終わらせるので、残業と土日祝日出勤はほとんどありません。
年収が低いと不満を抱いているのなら、転職エージェントなどを利用して、給料が高いところに転職すれば良いだけです。
また、他の企業からオファーが来る可能性もあります。自分の実力を評価されたいという人は、文系理系限らずエンジニアがおすすめと言っても過言ではないでしょう。
エンジニアに必要な適正とは?
エンジニアに必要と思われる適正は以下の通りです。
- 新しい技術などに関して好奇心旺盛であること
- コミュニケーション能力があること
- 柔軟性があること
- 論理的思考力があること
- 健康の管理と体力に自信があること
なぜこの適正が必要なのか、その理由を解説していきます。
新しい技術などに関して好奇心旺盛であること

新しい技術などに関して好奇心旺盛であるのが、エンジニアに必要な適正のひとつです。IT技術は常に進歩し、新しい技術も次々と登場していくので、その新しい技術の対応も求められます。
新しい技術に対して好奇心旺盛であり、勉強に励み続けられることが、エンジニアの適正です。
コミュニケーション能力があること

コミュニケーション能力の高さも、エンジニアに求められます。エンジニアは単独で作業するだけでなく、チームでの作業はもちろん、会議に出席することが多いです。
また、クライアントとの直接的なやり取りもあります。クライアントの要望を如何に応え、実現できるかが、エンジニアとしての今後につながっていきます。
コミュニケーション能力はエンジニアに限らず、全ての分野や職種にも求められ、コミュニケーション能力ひとつで今後に左右されると言っても過言ではありません。
柔軟性があること

柔軟性があることも、エンジニアの特性のひとつです。エンジニアの主な役目は、クライアントをヒアリングし、クライアントのニーズに近づけながら、システムを設計・構築することにあります。
クライアントのニーズは、一人ひとり違うので、高い柔軟性が求められるのが理由です。臨機応変のごとく、状況に合わせて行動することが求められます。
論理的思考力があること

論理的思考力も、エンジニアに求められる適正のひとつです。そもそも論理的思考力とは、物事に道筋を立てて、飛躍と矛盾せずに考え、結論を出す思考力にあります。
もう少しわかりやすく説明するなら、どんなに難しいことでもわかりやすく、かつ矛盾や飛躍することなく説明できるというものです。
論理的思考力はエンジニアに限らず、ITに欠かせない適正またはスキルと言っても過言ではありません。ITだけでなく、ビジネスなどにおいて必要不可欠です。
ちなみに小学校では、2020年からプログラミング教育が必修化されています。目的は論理的思考力を養うためです。プログラミングは、コンピューターに指示を出して実行することを目的としています。
細かく指示を出すためには、そのとおりにプログラミングを組み込まなければなりません。プログラミングで、ゴールという道筋を立てて、物事に順序を考えて最適な答えを出します。
プログラミングを小学校に導入したのは、そういった論理的思考力を養い、向上させることが目的です。
健康の管理と体力があること

エンジニアは、健康の管理と体力が求められます。椅子に長時間座って、パソコンを操作するだけなら体力は必要ないのではと思われがちですが、多量の仕事をこなすためには、やはり体力が必要です。
さらに、健康にも気を使わなければなりません。不規則な生活によって体力が減るだけでなく、病気にまでつながっていく可能性もあります。
対処法としては、規則正しい生活習慣を送り、体力を維持することです。
文系出身者が就職や転職でエンジニアになる方法をまとめ
文系出身者が就職または転職して、エンジニアになる方法を以下にまとめました。
- プログラミングスクールに通って勉強する
- 新卒採用しているIT企業を対象に就職活動を行う
- エージェントを利用して就職または転職活動を行う
その方法を次にまとめ、解説していきます。
プログラミングスクールに通って勉強する

文系出身者がエンジニアとしての基礎的なスキルを身に着けるためには、プログラミングスクールに通って勉強することが求められます。
プログラミングスクールの中に、IT企業を対象とした就職・転職の支援やサポートを提供しているところもあります。
これは文系にかぎらず、ITが未経験でエンジニアになりたいという人は是非、プログラミングスクールがおすすめです。
オンラインスクールを利用するという方法もある

オンラインスクールは、インターネットを活用することで、好きな時間と好きな場所で勉強できるという特徴を持ちます。遠方を理由でプログラミングスクールに通えないという人にとっては、オンラインスクールは魅力と言っても過言ではないでしょう。
しかし、インターネット環境がないとオンラインスクールは利用できないのがデメリットです。モチベーションの維持が難しいとか、わからないところを質問しても回答までに時間がかかるなど、様々なデメリットもあります。
オンラインスクールの利用を検討している方は、オンラインスクールのメリットとデメリットを考えたうえで決めるようにしましょう。
新卒採用しているIT企業を対象に就職活動を行う

文系出身の学生の場合であれば、新卒採用を募集しているIT企業への就職活動を行うのが堅実です。
IT企業と言っても、エンジニアを一から育てるところがあれば、すでに基礎的スキルを身に着けている学生を即戦力として採用するところもあります。
学生時代に培ってきたエンジニアのスキルを活かし、就職できれば、エンジニアとして仕事に携わることができるというわけです。
エージェントを利用して就職または転職活動を行う

エージェントと言っても、転職エージェントやフリーランスエージェントがあります。転職したいなら転職エージェント、フリーランスとして活動するならフリーランスエージェントと、自分の状況で利用するサービスを決めなければなりません。
ここでは転職エージェントの利用を前提に説明しますが、そもそもエージェントとは、人材紹介を提供するサービスです。利用者はエージェントの業者に相談し、自分の経歴や希望に合わせ、エージェントが求人を紹介します。
転職サイトを利用するという選択肢もありますが、エージェントは転職サイトより、転職を成功する確率が高いです。加えて、面接などのサポートを受けられるというメリットもあります。
就職または転職するなら、エージェントを活用するのがおすすめです。
文系エンジニアが就職・転職を成功させる秘訣とは?
文系エンジニアが就職・転職を成功させる秘訣は、以下の2つです。
- 志望動機は仕事に対するやる気や目標を述べる
- 勉強やスキルのためや待遇が良いからという志望動機はダメ
なぜこの秘訣なのか、その理由を次に挙げて解説していきます。
志望動機は仕事に対するやる気や目標を述べる

仕事に対するやる気を見せるのは大切ですが、もっと大切なのは、目標です。やる気とは、目標や方向性がなければ出ないのがほとんどです。
かといって、目標や方向性がないにも関わらず、やる気をアピールしても意味がありません。
なぜエンジニアになったのか、なぜこの会社・求人を選んだのかなど、これらの志望動機を明らかにできるかが、就職・転職を成功に導く秘訣となります。
勉強やスキルのためや待遇が良いからという志望動機はダメ

勉強やスキル向上のためや、待遇が良いからという志望動機はNGです。求人を募集している企業が求めているのは、仕事に対する熱意を抱く人材にあります。
面接において、この会社と仕事でなにをやりたいのか、入社後にどのような仕事に携わっていきたいのかなどの志望動機をうまく伝えられるかどうかが重要です。
企業は仕事に対する熱意を抱く人材を求めているだけでなく、長く働いてくれる人材も求めています。給料などの待遇は二の次で、それ以前に待遇面に関しても求人に掲載しているので、伝える必要はありません。
面接はあくまで聞かれたことを答えるだけなので、嘘をつかず正直に答えることが大切です。
文系出身の学生でもエンジニアのインターンシップに参加できる!
多くの企業は中小や大手問わず、学生を対象としたインターンシップを実施しております。インターンシップとは簡単に説明しますと、就労体験です。
企業側がインターンシップを実施するメリットは以下の通りとなります。
- インターンシップに参加する学生を知ることができる
- 優秀な人材の確保につながる
- ミスマッチを防ぐことができる
- 企業PRにつながる
- 学生視点の斬新なアイデアを得られる
これらのメリットを理由に、企業がインターンシップを実施しているというわけです。一方、文系出身の学生がエンジニアのインターンシップに参加するメリットは主に2つあります。
- ITスキルが身に着く
- 給料がもらえるところがある
なぜこのメリットなのか、その理由を解説していきます。
ITスキルが身に着く

インターンシップに参加するメリットのひとつに、ITスキルが身に着くことが挙げられます。インターンシップは就労体験なので、仕事に携わって体験させるのが目的です。
IT企業の場合ですと、エンジニアの仕事に携わって体験できる機会が訪れ、その過程でITスキルが身に着きます。ただし、IT企業によっては、プログラミングの学習を受けた経験がなければ申し込みができないようになっています。
無難にプログラミングスクールに通い、基礎的なスキルを身に着けてから、インターンに申し込んだほうが無難です。
給料がもらえるところがある

インターンシップに参加しても、就労体験なので給料をもらえないのが基本です。中には、優秀な人材を獲得するために、インターンシップ参加者に給料を出すという企業もあります。
それだけの本気度が企業にあるということです。給料をもらいながらインターンシップに参加したいという人は、その給料付きインターンシップを実施している企業への応募をおすすめします。
文系エンジニアとして海外企業に就職または転職できるの?

文系エンジニアとして海外企業に就職または転職できるのかといえば、条件を満たせば可能です。その条件を以下にまとめました。
- Computer Science(コンピューターサイエンス)の学位が必要
- 日本企業に就職して、エンジニアとしての実戦経験を積む
- 海外インターンに参加して、実務などの経験を積む
さらに、英語力をがあった方が有利に働くことができます。
なぜこの条件なのかというと、海外企業は即戦力を求めているからです。人材を育成するという概念が存在しないのが理由で、この部分は外資系企業でも一緒です。
その分、日本企業より給料が高く設定されていますが、安定性は日本企業より欠けているのがデメリットとなります。
文系エンジニアとして海外企業に就職または転職するのは可能ですが、日本企業に就職または転職するより難易度が非常に高いことを覚えておきましょう。
まとめ

文系出身者がエンジニアになれるかどうかについて紹介しましたが、なれると断言します。なぜなら、努力次第でエンジニアになれるだけでなく、エンジニアとして活躍できる可能性があるからです。
エンジニアになりたいならまず、プログラミングスクールなどでITに関する基礎的な知識やスキルを身に着け、IT企業に就職または転職することから始めなければなりません。これは文系に限らず、IT未経験者でも一緒です。
文系出身者だけでなくIT未経験者でも、エンジニアになれる可能性があります。エンジニアを目指したい方は是非、当記事を参考にしてみてください。
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