コラム
今回テレラボでは、2009年から13年間リモートワーク雇用を続けている、Web制作会社である株式会社グロウニッチ代表取締役の宮本和明さんにインタビューさせていただきました。リモートワークでの従業員の管理の仕方やその工夫についてや教育の仕方など、リモートワーク雇用において管理者に求められることを中心に独占取材させていただきました。Q. リモートワークでの雇用はいつからどのような形で始めていたのでしょうか?宮本さん:コロナ前の2009年に最初にリモートワークで雇いました。通ってもらう事が難しくスタートしましたが、意外と問題なく連携ができたので、それからずっと13年ほどリモートワークでの雇用を続けています。スタッフとは、コロナ以前から2年に1度くらいしか会わない状況でした。今は便利なツールもたくさん出てきてやりやすくなりました。Q.リモートワークをする上で管理者として工夫していることはありますか?宮本さん:始業時にビデオミーティングでその日に行う事を共有し合い、終業時に必要な確認や共有を行います。就業中は打ち合わせが必要な時以外は全くノータッチで、その方が集中して仕事してもらえると感じています。リモートで雇い始めると、従業員がサボってないかと不安になる経営者もいると思いますが、それに対しては管理者が働いている時間に見合う仕事かを評価できるかが大事だと思います。毎日でなくとも、1週間単位や1か月単位でいいので、ちゃんと評価する時間を作る必要はあります。その時間を惜しんで、サボっているかどうかで管理者側がイライラしたりするのは機会損失だと思いますし、それは管理者が管理をサボっていることになると思います。評価する為には、実務レベルである程度一日どのくらいの生産性があるべきかみたいなところを把握しないと、リモートワークはなかなか難しいと思います。私は5人くらいの組織ということもありますが、大企業でも少人数のチーム単位でマネージャーがいれば機能すると思います。Q.リモートワークではどのように社員の教育を行っているのでしょうか?宮本さん:教育は基本的にはOJTになります。現在オンラインで学べる環境もすごく増えてきているので、学びたい内容を自分で見つけて申請し勉強してもらうなどもしています。あとはお客様とのやり取りをオンラインで見てもらったり、実際に自分がどのような提案をしているかなどを見てもらったりしています。Q.リモートワークをしてきてメリットだと感じたことはなんでしょうか?宮本さん:リモートワークをしてきてメリットだと感じていることは、やはり場所にとらわれずにいいと思った人を雇えることです。採用で場所的な理由を除いていいなと思った人を選ぶことができるのはリモートワークをするメリットだと思います。また自発性が育つのもリモートワークのメリットだと思います。リモートワークだとある程度自走する必要があり依存ができないので、自分でちゃんと考えをまとめてから打ち合わせに来てくれることが多いです。前にオフィスで働いていた頃と比べて、自発性が高い人が多い印象です。Q.リモートワークの難しいところなどのデメリットはなんでしょうか?宮本さん:難しいことで言えば、新卒の場合未経験なのでリモートワークでの採用や教育が難しいと思いますし、どうしたらよいか自分もまだわかっていないところです。オフィスでフォローした方が、こちらもいろいろなことに気づきやすいし、下の方も声をかけやすいとは思います。最初からリモートワークだと成長を阻害してしまう可能性もありますし、少なくとも半年くらいは現地での仕事が必要だとは思っています。
2022.04.27
コラム
イラストレーターとは、クライアントの依頼に応じて、Webや雑誌などのさまざまな媒体へ、その趣旨に合ったイラストを描く仕事です。イラストレーターは絵を描く事が好きな方なら誰もが一度は憧れる仕事なのではないでしょうか。イラストレーターは、広告や小説の挿絵、イラスト集を出すなど様々な場面で活躍できる上に、完全に在宅で働けるお仕事の一つです。イラストレーターはなぜ在宅で働く事ができるのでしょうか。理由と、実際に働かれているかすみさんに在宅イラストレーターとして働くきっかけをお聞きしました。在宅イラストレーターの仕事は、クライアントの依頼に応じてイラストをデザインするという仕事です。クライアントは、より印象に残るイラストを商品やポスター、広告など様々な媒体に使用し、自社の商品やサービスを売り込みたいと考えてイラストレーターにイラストの作成を依頼します。イラストレーターにはさまざまな分野やジャンルの仕事があります。イラストレーターの仕事はイラストの作成ですが、作成するイラストの種類が豊富です。作成するものには、ポスターや広告、商品のパッケージ、本や雑誌の挿絵、雑誌などの紙媒体のテキスト、Webまたはソーシャルゲームなどで使われるイラスト、ゲームのキャラクターデザインなどがあります。デザインするイラストの種類によって求められるテイストが違うので、上であげた全てのジャンルのデザイン経験は必要ありません。つまり、自分の都合にあった働き方ができて、得意な分野で働く事ができるのです。在宅イラストレーターの仕事について理解したところで、実際に在宅イラストレーターになるには資格やスキルは必要か、どのような経験を積んだらイラストレーターに活かせるのか、について解説していきます。在宅でイラストレーターを始めるのに取得しなければならない資格はありません。しかし業務をこなす上でツールをどれだけ使いこなせるかなどは仕事の質にも直結してくるため、イラストレーターとしてのスキルを磨く必要はあります。在宅でのイラストレーターの仕事では手書きもまだありますが、主流はパソコンのソフトでのイラスト作成になっています。そのためIllustrator(イラストレーター)やPhotoshop(フォトショップ)と言った画像編集ソフトを使えるということが必要になってきます。未経験から在宅でのイラストレーターになりたい人は画像編集ソフトを使ってイラストを作成してスキルを高めていきましょう。また、近年はSNSが普及していてイラストレーターの人たちも自分のアカウントにて作品を掲載してアピールしています。自信のある作品ができたらSNSに載せてみましょう。在宅のイラストレーターの雇用形態は「正社員」と、「業務委託」の大きく2つに分類されます。この2つの雇用形態について詳しく説明していきます。在宅イラストレーターとして正社員で働くことは可能です。しかし在宅イラストレーターの正社員採用をしている会社は多くないのが現状です。求人サイトでイラストレーターの仕事を探しても、正社員契約よりもデザイン系のパートやアルバイトが多く正社員のイラストレーターの求人数は少ないので、求人が出た際の倍率は高くなります。また初めから正社員として雇ってもらうのはハードルが高いです。イラストレーターの正社員の平均年収は336万円程度と正社員全体の平均年収の約409万円よりも低くなっています。在宅でイラストレーターの仕事は、フリーランスで働いている人が一番多いです。フリーランスの契約は雇用契約とは違い、労働法が適用されません。その分会社と対等の立場で業務を行う事ができます。はじめのうちは安定した収入を得るのは難しいですが、コンスタントに依頼が来るようになればイラストレーターの仕事だけで生活をしていくことも可能です。フリーランスであれば、企業側はイラスト作成の仕事を毎回様々な人に頼むことができ、受注する側も得意な分野のイラストを描けるということで非常に便利な形態となっています。フリーランスの報酬は、作品1点あたりの費用が設定される固定報酬制が一般的で、1点あたり数千円~数十万円が一般的な費用相場で、実績や経験によって異なります。日本イラストレーター協会での相場は以下の通り説明されています。イラストレーターの仕事を在宅でしたいと思ったとき、どうやって仕事を探せばいいのでしょうか。今回は在宅イラストレーターの仕事の探し方を3種類ご紹介します。クラウドソーシングサイトの出現で、企業と個人が仕事をやりとりするプラットフォームが成立しました。クラウドソーシングサイトで在宅イラストレーターの仕事を探す場合は、業務委託で個人単位で仕事を受注することになります。クラウドワークスやランサーズ、ココナラといったクラウドソーシングサイトが代表的で、イラストレーターの案件も豊富にあります。求人サイトでもパート・アルバイトでの契約や正社員待遇での在宅イラストレーターの案件を探すことができます。ただ、数としてはクラウドソーシングサイトの方が多いので注意が必要です。そんな中で、リモートワーカーのための求人サイトとして人気を集めている「テレラボ」です。テレラボでは、在宅イラストレーターの求人を多数取り扱っており、フルリモートの仕事も多く取り揃えられています。高単価なIT企業の案件・リモートワークに関する詳細な条件を検索できるのも魅力です。イラストレーターの始め方の説明でも紹介しましたが、近年ではイラストレーターの間でもオンライン上でさまざまなやり取りができるようになっています。そこで、自身の作品を掲載して評価されるプラットフォームとしてSNSアカウントを活用するのがおすすめです。SNSアカウントが企業などのクライアントに評価され、SNSアカウントを通じてオファーが来るケースもあります。在宅イラストレーターとして年収を上げる方法を理解しておくことは、今後の自分自身のキャリアプランを考える上でとても重要なことになります。年収アップするために何をすれば良いかと悩んでいる方に、年収を上げるコツを3つ紹介していきます。在宅イラストレーターの営業活動に不可欠と言えるほど、ポートフォリオを作成することはとても重要です。自分の作品を公開することにより、様々な人の目に留まるチャンスが増えます。作品を気に入った人から仕事の依頼が届くことも少なくありません。仕事で作成したものを必ずしもポートフォリオにする必要はありません。自分のスキルを証明することができれば、スタイルにとらわれずに幅広く多くの方にアピールすることができます。在宅イラストレーターとしての仕事の幅は広ければ広いほど、年収が上がるチャンスは広げることができます。近年では、スマートフォンの普及により、Web・ソーシャルゲームの利用者が急増してきています。Webアプリやソーシャルゲームなど、IT技術と組み合わせた仕事がイラストレーターの仕事の中心になることが予想されます。2018年のソーシャルゲーム市場は約7兆円であり、日本を含むアジアは世界最大のマーケットで約4兆円も占めています。ゲームではイラストは不可欠であり、需要は維持され、仕事はなくなることはないでしょう。今後も市場が伸びていくことが予想されるゲーム市場では在宅イラストレーターの年収を上げるのに最適な分野だと言えるでしょう。また、IT分野では新しい技術への移り変わりが激しいことから、在宅イラストレーターも最新のスキルを常にアップデートし、高いスキルで幅広い案件に対応出来ることが年収を上げることに繋がります。先ほど、仕事の幅を広げることで年収アップが期待できると解説しましたが、専門分野を持つことも年収をあげるために大切です。自分の得意分野を最低1つは用意しておくことで、仕事の依頼を獲得しやすく、在宅イラストレーターとして安心して仕事をすることにも繋がります。また専門分野を持つことで、案件自体の単価を上げやすくもなるので、軸となるスキルを伸ばしながら仕事の幅を広げることもでき、年収をあげやすい環境を作ることができます。在宅イラストレーターになる前に、準備しておくべきことを知っておく必要があります。ここからは、在宅イラストレーターになる上での心構えとしてのポイントを解説していきます。在宅イラストレーターは在宅で1人で業務を行うため、クライアントと直接顔を合わせることはほとんどない場合が多いです。そうした中、自分のイラストがクライアントの要望に合っているかを細かく確認することは非常に重要です。在宅イラストレーターとして働くとしても、社会人としてビジネスマナーは最低限でも身に着けておくべきです。在宅イラストレーターは、在宅仕事とはいえクライアントからの依頼で仕事をすることができます。メールや電話でのやり取り、スケジュールの取り決め方から見積書、請求書など事務手続きに関しても把握しておく必要があります。ただ、クラウドソーシングサイトを介して仕事を獲得すると、書類のやり取りなど複雑で面倒なことを任せて仕事に集中することができます。フリーランスとして在宅イラストレーターの仕事をするのであれば確定申告は必須となります。各種税金の支払いなども自分自身で管理する必要が出てきます。会社が行ってくれた事務手続きも代わりに自分でやらないといけません。そんな面倒なことしたくないという方でも、今は個人事業の会計・財務管理はクラウド会計ソフトを使うとかなり簡単に管理することができます。クラウド会計ソフトを通して税理士の紹介や全て管理を任せることも可能なので、そのようなサービスを使うのも一つの手です。この記事では、イラストレーターの在宅でできる理由や仕事内容、必要なスキル、年収、仕事の探し方、気をつけるべき点について解説しました。これから在宅イラストレーターになりたい方は、イラストを描くスキルだけでなく最低限のパソコンスキルも身につけたいですね。
2022.04.10
インタビュー
今回は、様々な分野でヨガに関する事業を展開している、株式会社yoga i.umのチーフマネージャーである飯嶋さんへ独占インタビューをさせていただきました。リモートワークでの取り組みや、どういった人が働いているのか、またどのようなサービスを提供しているのかなどについて取材させていただきました。Q. 会社の事業内容について教えてください。飯嶋さん:弊社では、ヨガの運動指導を軸として、教育現場への研修やアスリートへの指導、また企業様の福利厚生としてオンラインヨガスタジオを開講しております。神戸にはオフラインのヨガスタジオもあり、そこでは一般の方向けのヨガレッスンもおこなっております。Q. 講師の方はどのような背景の方が多いのですか?飯嶋さん:現在40名ほどの講師が在籍してます。講師と言っても弊社ではオンラインヨガ教室(クラウドスタジオ)の講師、オンラインスクール(VedaAcademy)の講師、幼児教育部(教育現場への研修)の講師と様々です。1つの部署専門で活躍している講師もいればすべての部署で活躍している方もいます。経歴は元幼稚園教諭の方や、元美容師の方、元金融業の方など様々な方がいらっしゃいます。発信場所でいえばタイにも全部署で活躍している講師がおりまして、その点が弊社ならではなのかなと思っています。Q. 受講する方はどのような方が多いのですか?飯嶋さん:個人で受講される方はもちろん、企業様にもご利用いただいております。忙しいママさんも、オンラインで受けられるということでかなりの方が受講されていますし、ご家族でもご利用いただいております。予約不要、途中の入退出が可能ということで「ちょっとヨガしよっかな」と思い立った時に気軽に受けられるとご好評いただいてます。企業様に関しましても、大小問わず様々な企業様にご利用いただいており、各企業様専用のレッスンでもご対応しております。Q. リモートワークの取り組み状況はいかがですか?飯嶋さん:2017年からリモートでのヨガレッスンを実施しています。コロナ禍よりも前にリモートでの取り組みを始めたため、大変スムーズにリモートワークをすることができています。現在では仕事のほとんどをフルリモートで行なっております。Q. 皆さんの働き方を教えてください。飯嶋さん:スタッフによって細かな仕事は違うというのが正直なところです。というのも弊社は他責思考ではなく自己責任というものを大切にしておりまして、講師にかなりの裁量権があるため、自分が受け持ちたい講座やレッスンのシフトを自分で出すことができます。基本的には、朝9時〜17時までのリモートでのお仕事で、土日は休日とさせていただいています。土日に連絡する場合は、業務に関することであっても、必要最低限のことにするなど、オンとオフの切り替えを意識しています。Q. ミーティングなども全てリモートで行われているのですか?飯嶋さん:そうですね。月に一度、夜の21時ごろから1時間程度ミーティングを行なっています。そこでは、業務連絡であったり、講師陣のメンタルケアなども行なっています。そのミーティングには代表は毎回出席しているのですが、大変気さくな振る舞い方をするなど、講師と代表との間でフラットなコミュニケーションが取れています。Q. リモートワークでのメリットなどはありますか?飯嶋さん:メリットは3つあると思っています。まず一つは交通時間のストレス軽減ですかね。オフラインの教室がある神戸にいたときは、帰宅ラッシュに巻き込まれることもしばしばありました。今ではそれも無くなって、負担が軽減されています。2つ目は自らスケジューリングできるという点ですね。私自身、スケジューリングすることが苦手だったんですけど、自由だからこそ、そのスキルも身につけることができました。3つ目は空間づくりも自分でできるので、自分の好きな環境で好きな仕事ができるという点もリモートワークの良さです。あとは家に届いた荷物が受け取れるというところですかね(笑)これもリモートワークならではですよね。あとは家族との時間もより多くとれるようになりましたね。飯嶋さん:著名人の方を弊社へお呼びして、スタッフへ勉強会を開いていただくこともあります。運動に関する勉強だけではなく、幅広い分野の勉強会、研修を受けさせていただいてます。このようなセミナーのおかげもあって、スタッフからするとかなり成長できる場になっているのではないかと思います。Q. ヨガアイアムさんは、2017年からリモートワークを導入されていたとのことですが、コロナ前とコロナ後の変化はありましたか?飯嶋さん:弊社のサービスを受けてくださる方が倍以上に増えましたね。以前からリモートワークを導入しており、実績があるため企業様にも安心してサービスをご利用いただいております。個人様へ向けてはスタジオレッスン、クラウドスタジオ(オンラインヨガ)、ママスタジオの3種類のサービスを展開しております。yogaトレが目指すカラダ作りの基礎を整えるクラスで、全ての基本がここにあります。【こんな人向け】ヨガをするのははじめてで不安がある体が硬い自分の体の癖を知りたいボディラインを整えたい効率よく痩せたいお腹と下半身が気になるyogaトレが目指すカラダの使い方を習得するクラス。これまで出来なかった身体の正しい使い方が嘘のように出来てしまう楽しいクラスです。【こんな人向け】バランスよく体を整えたいしなやかな体を手に入れたいバランス感覚を高めたい現状よりさらに体を絞りたい。クラウドスタジオ(オンライン)ヨガアイアムが運営するオンラインヨガ教室のことです。ヨガトレ指導者とリアルタイムにつながって行うオンラインレッスンです。配信形式:ライブ受講回数:受け放題レッスン数(月):160在籍講師(人):40独自メソッド:ヨガトレ®自分らしいマタニティーライフ、自分らしいお産ができるようなサポートができるようにクラウドスタジオ(オンラインヨガ)ではマタニティ講座もご受講いただけます。【こんな人向け】子供を望まれている方妊娠中の方出産間近の方産後一年未満の方乳幼児育児中の方お受験を控える子を持つ方思春期の子を持つ方子育てに孤独や悩みがある方ママたちと気軽にコミュニケーションをとりたい方育児のことを気軽に相談したい方妊娠、出産をサポートしたいパパ夫婦で子育てをもっと楽しみたい方企業の社員様のために、福利厚生の一環としてヨガアイアムのオンラインによるヨガレッスンを提供しています。【こんな企業様向け】スタッフの姿勢が気になっている手続きや手間なくメンタルヘルスケアを取り入れたい職員の健康管理が気になるが何から始めたらいいかわからないオフィスの雰囲気を明るくしたいオフィスに新しい健康サービスを取り入れたいヨガアイアムの福利厚生オンラインヨガの特徴レッスンが生中継!インストラクターとコミュニケーションがとれる規則的なレッスンスケジュールを受講することで、時間管理能力が向上在宅時間が長くても運動・仕事・家事などメリハリがつけられる同居家族も受講可能!家族全員で運動できる記事を最後までご覧になっていただきありがとうございます。皆さまのライフスタイルの中にぜひ、ヨガトレ®を取り入れていただき、充実した生活を送っていただけることを心より願っております。
2022.04.06
コラム
現在、コロナの影響で経理の在宅ワークがより一般的になりました。経理を在宅にする理由は複数あり、感染症予防だけでなく、社内の人件費をなるべく減らすことや、引継ぎ等の手間を減らすという理由もあります。そこで、東証1部上場企業の経理部長を担当している経理部ISさんに在宅経理の実態をインタビューしました。経理部ISさんは「経理転職エージェント比較専門サイト」を運営し、経理におすすめの転職エージェントについて情報発信しています。在宅での経理はどこまでやるのか疑問に思っている方もいるかもしれません。今までに企業で事務、経理を担当していた経験があれば、そのすべてを在宅でやるのは難しいのではないかと思うからです。業務委託契約の場合は、完全リモートの働き方ができるところが多くなります。企業にとって面倒で比較的単調作業に近い業務を業務委託する傾向にあるからです。在宅ワークの経理の仕事の求人では、仕事の内容はいろいろですが特に多い仕事内容としては、などです。決して重要度が低いというわけではありませんが、たとえば税理士や公認会計士と折衝して確定申告を行うような業務は外注化しない場合が多いです。長期的に仕事を受けていれば、経理業務のマニュアル作成など企業の経理部門のコアになるような業務を任される場合もあるでしょう。在宅で経理を行うことは可能ですが、いくつか課題や問題点もあります。電話対応など出社した方が効率の良い業務も多く、コミュニケーションの問題でも在宅ワークが効率よく機能するとは言い切れず、完全に在宅で経理の仕事をすることは難しいと思われます。在宅の経理の仕事内容は会社勤務の経理の仕事と違いがありました。それでは、在宅の経理に向いている人はどのような人か、その特徴を解説します。在宅勤務となると会社勤務とは違い周りの目を気にする必要がなくなります。リラックスして仕事に集中することができるという利点もありますが、一方で注意する人がいないことで怠けやすい環境にもなってしまいます。いつまでに終わらせなければいけないかスケジュールを立てて、納期までにしっかりと提出しなければなりません。責任感を持ってしっかりと自己管理できる人が向いていると言えます。経理業務は、計算ミスや入力ミスを起こさないように慎重に仕事ができることが求められます。また、在宅で働いていてもしっかりと集中することができる集中力も大切になってきます。集中して正確に仕事をこなすことができる人は在宅の経理に向いていると言えるでしょう。在宅の経理にはどのような契約があるのか、どのくらいの報酬をもらえるのか、一般的なものをご紹介します。紹介するもの以外にも契約社員や派遣社員もありますが、数が少なくまた正社員との違いは在宅ワーク意外と同じなので割愛します。在宅の会計業務で正社員の募集もあります。ただし、正社員での募集は少なく、完全在宅にはなっていないケースもあります。在宅ワークの正社員の場合は、完全リモートではなく、「週の一部のみ在宅ワークで働く」という場合がほとんどです。なぜなら企業の経理業務を全面的に任される立場にあるからです。例えば、基本的には在宅ワークだけれど、必要に応じて出社しなければならない、といった形です。年収は経験年数によって大きく左右されます。経験4年で年収400万円程度、経験10年で600~700万円、経験15年で850~1000万円とされています。業務委託契約での経理の在宅ワークは、ここ数年で需要が急増しています。今後も業務委託契約で経理を募集する企業はさらに増えてくるでしょう。そんな業務委託での在宅経理の年収は約150~350万円です。在宅経理だけで生活するのは難しいですが、業務委託だと副業OK、週2~3日OKなど柔軟な働き方ができるので、在宅経理の仕事をしつつ別の仕事も副業で行うことも可能です。次に在宅での経理の仕事の探し方をご説明します。正社員の在宅経理の仕事を探す場合、求人サイトは王道の選択肢です。契約や派遣の場合も同様です。これは在宅であっても在宅でなくても変わりません。ただし、残念ながら会社勤めで完全在宅の経理業務というのはまだまだ少ないのが現状です。リモート中心で希望することは可能ですが、必要に応じて出勤を求められる可能性が高いでしょう。コロナ禍がリモート化の追い風になりましたが、経理や事務担当者は比較的出勤しなければならないことが多かったかと思います。そんな中で、在宅の経理の求人を探したいという方におすすめしたいのが「テレラボ」です。「テレラボ」は在宅勤務・在宅ワークの求人のみを扱った求人サイトで、リモートワークの頻度や勤務地、コミュニケーション手段などのリモートワークならではの詳細な条件で検索することでき、一人一人にあった求人を見つけることができます。転職エージェントは求人サイトとほぼ同じ流れなのですが、求職者にエージェントが付いてサポートするという点が異なります。エージェントに希望を伝えて、その希望に合った求人を紹介してもらうということです。エージェントに依頼することで、ネット上でオープンになっていない求人を紹介してもらうことが可能になります。エージェントとのやりとは以前は対面が基本だったのですが、コロナの影響でリモートが中心になっています。今後コロナが終息したとしてもリモートを廃止することはないと思われるので、以前よりもエージェントを利用するのが楽になりました。クラウドソーシングとは、ネット上だけで仕事を依頼したい人と仕事を受けたい人を結びつけるサービスです。クラウドソーシングは業務委託契約が中心で、複数の企業と契約することもできます。つまり在宅経理のプロとして、複数の企業から仕事を受けても良いということです。経験を積むことでクラウドソーシングサイト内での実績になり、より仕事が入るようになるでしょう。今後は在宅での経理業務の依頼はもっと増えると予測されるので、在宅での経理業務を希望している方は今からでもクラウドソーシングサイトで受注していくのが良いと思います。在宅の経理の採用で大きく効果を発揮するのが資格です。今回はそんな在宅の経理をするなら持っておくと良い資格についてご紹介したいと思います。マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト資格(以下、MOS資格)とは、マイクロソフトが公式に発表している、WordやExcelなどのマイクロソフト・オフィス製品の利用スキルを客観的に証明することのできる資格です。日商簿記検定には、初級及び3級から1級まであります。就職や転職に有利になるレベルは2級と言われています。1級は「公認会計士、税理士などの国家資格への登竜門」と言われているレベルになります。一般的に、中途採用で企業に評価されやすいのは、2級以上と言われています。在宅経理におすすめの資格の中でも、特に日商簿記検定は実用性が高く評価される傾向にあります。記帳や仕訳は簿記の内容ほぼそのままで、むしろ実務よりも簿記の内容の方が突っ込んでいます。最近は、会計ソフトが充実しているので、簿記の知識がなくても経理業務ができますが、簿記を理解している方がミスが減るのは事実です。簿記の知識があれば絶対に間違えないだろうという仕訳ミスなどをしているケースも見受けられるので、簿記の知識を持って正しく業務を進められる人の方が重宝されます。合否ではなく、A~Eの5段階で評価が行われるので、身につけた実務スキルを客観的に把握する「ものさし」として、自分に合ったスキルアップ目標を明確にすることができます。FESS検定は、合否ではなくA~Eの5段階評価が行われるのが特徴となっています。出題される分野は、「資産」「決算」「税務」「資金」の4分野から出題されます。FESS検定で高いスコアを取得することで実務レベルでも仕事ができると評価されます。給与の仕組み・社会保険・税などの「給与計算実務に必要な基礎知識」と労働基準法などの「給与計算実務に必要な法的知識」が出題されます。内閣府認定の一般財団法人職業機能振興会が主催する資格になり、2年毎の更新制の資格になります。今回テレラボでは、経理の在宅ワークについて解説しました。在宅での経理の仕事は今後も需要は高まっていくでしょう。実務経験や資格があれば仕事を受託するのに有利です。将来在宅ワークをすることを見込んで今から様々な資格や経験を積みましょう。監修者:経理部IS東証1部上場企業の経理部長を担当。大企業からベンチャー上場企業までの経理・総務人事を経験し、経理の仕事・転職に関する有益な情報を発信中。
2022.04.05
インタビュー
今回は、不動産業界向けにサービスを展開している株式会社ライナフの吉村さん、河本さんにインタビューをさせていただきました。 リモートワークの取り組みを中心に、社内での働き方や事業について独占取材させていただきました。Q. 株式会社ライナフさんの事業内容を教えてください!吉村さん:暮らしを快適にするため、不動産ビジネスを効率良く進めるために、テクノロジーとITを駆使した革新的な製品やサービスを提供しています。例えばスマートロックやスマートエントランスなどのIoTデバイスと不動産会社向けの業務アプリケーション、入居者向けのモバイルアプリを開発・運用しています。Q. 具体的にどのような製品・サービスがあるのか教えてください。吉村さん:最近リリースしたものですと、Amazon・ヤマト運輸と連携し展開している、オートロックマンション向け置き配対応化サービス「置き配 with Linough」があります。今日オンラインショッピングが日常的になり「置き配」が浸透していますが、オートロックの共同エントランスを持つマンションでは置き配が難しいという課題点があります。そこで、マンションなどの集合住宅でも置き配に対応できるようなサービスを開発し、提供しています。このサービスにより宅配業者さんの再配達が減りコスト削減に繋がるほか、CO2削減といった点でも効果を発揮しています。そのほかにも、顔認証で解除可能にする「Linough Gate」というエントランスシステムや、集合住宅において入居者のスマートフォンでインターホンの呼出を受け、来訪者とメッセージのやり取りを行える「Linough GateInterphone」なども展開してます。これらは一部であり、ライフスタイルの変化により生み出されるニーズに応えた製品・サービスを、数多く展開しています。Q. 社員の皆さんは仲が良いのでしょうか?吉村さん:はい、とても仲が良いです。皆が仲間思いで、人情味あふれる社風だと思っています。Q. 何かエピソードなどはありますか?吉村さん:ある社員が「ライナフでの仕事を辞め、自分が得意とする分野で仕事がしたい」という思いを持ち、退社することになったのですが、夢や情熱を持つ彼に対し社員全員が快く応援をし、「いってらっしゃい」と送り出してあげました。結局、諸事情により、またすぐに私たちのもとに戻ることになったのですが、その際にも社員全員がウェルカムな空気で彼を歓迎してあげました。このように仲間思いな社員が多く、居心地の良さが魅力の会社だと思っています。Q. どのようなリモートワーク体制を取っているのですか?吉村さん:選択制リモートワークの形を取っているので、ご自身のライフスタイルに合わせリモートか出勤か選んでいただけます。緊急事態宣言が出ている最中には出社率を3割以下にコントロールするようにしていますが、最近は宣言が発令されていない時期でも、2割、3割を維持できている状況です。資料の整理等の業務がある管理部門の方や、デバイスを触るメンバーに限っては週1でオフィスに出社してもらう事になりますが、逆に自宅でこなせる業務が多いエンジニアの方などは、一度も出社されていない方がほとんどです。Q. 河本さんはリモートワークをされているとお聞きしたのですが、具体的にどのような業務をされているのでしょうか?河本さん:沖縄の自宅にいながら、アフターフォローの業務をしています。問い合わせ窓口にて、お客様が利用するサービスやデバイスのトラブル対応をしています。電話での対応となるため出社の必要がなく、入社後1度もオフィスに行ったことがありません。Q. リモートワークのメリットを教えてください。河本さん:起きてすぐに出社ができることです。朝の通勤ラッシュに巻き込まれることもなく、すぐに業務を行える点はとてもメリットを感じています。デメリットは太る事ですかね(笑)だけど業務的にはまったくもって問題がなく、ストレスなく仕事に取り組むことができています。吉村さん:環境やスキルやライフスタイルは人それぞれ違います。色々な状況の方をお迎えできるのはリモートワークならではの良さであり、競争力に繋がっていると感じています。出社前提の会社でしたら、今のような優秀なメンバーも集められていなかったです。ライナフは選択制リモートワークですので、完全リモートワークを選択できるのも強みです。また、仕事の時間を各自で確保できることでプライベートとの両立もでき、かなり自由度が高い働き方だと感じています。このように沢山のメリットがあるので、リモートワークへの社員からの満足度も極めて高いです。Q. 社員同士のコミュニケーションに関して、何か社内で工夫されている点はありますか?河本さん:オンラインの交流ツールを利用していることで、遠方メンバーやパートメンバーも含め、会社全体でかなりコミュニケーションが取れていると思います。月1の全体会議が終わった後に、シャッフルトークやライナフフライデー、クリスマスパーティーなど、オンラインでの懇親会を開くようにしています。普段のコミュニケーションとしては、上司とは週1で30分程度、オンラインで話し合いをしています。また、今後は同僚のメンバーにスピーチなどの場を設けていこうと考えています。また、slackというツールを使って、リアルタイムでのコミュニケーションを取っています。slackでは重い仕事の話だけでなく、雑談も活発に飛び交っています。Q. どのような雑談をしているか教えていただけますか。。河本さん:先日の雑談ですが、ある社員さんの息子さんが、道で知らないおじさんから鬼滅の刃の刀をもらったらしく…。気味が悪いのでもらってくれないかと社員皆に聞いていましたが、全員拒否していました(笑)雑談は構えたらダメなんです。「こんな話していいのかな」と皆が遠慮してしまうと誰も発信しなくなり、結果的に業務の話しかしないような、つまらない人たちの集まりになってしまいます。誰かがたわいもない話をつぶやくことにより皆がフォローし、盛り上がり、コミュニケーションの活性化に繋がると考えています。Q. オフィスの使い方は新型コロナウイルスが流行する以前から変わりましたか?吉村さん:選択性リモートワークを導入したことでオフィスへ出社する人数がかなり減りました。現在では、一日に15人程度というところでしょうか。ですが、オフィスに来て会議をしたり、デバイスの保管場所として使うだけでなく、最近ではボードゲームをしたり、お酒飲んだりと、楽しむ場所としての役割を持つようになりました。私たちの会社の性質として飲み好きで喋り好きな人が多いので、オフィスに集まって皆で飲むことを頻繁にしています。余談ですが、実は、私たちの会社では業務中の飲酒が許されています。仕事が行き詰ったときに一回お酒を飲み、あえて気分を高めることで頭が回り、パフォーマンスが上がるのです。Q. 株式会社ライナフさんで働く魅力は何でしょうか?吉村さん:様々なビジネスを少人数で行っているため、一人ひとりが自分の役割を広く大きく持つことになります。自分の守備範囲を広げたい方、多様なスキルを身に着けたい方、新しいことにチャレンジしたい方にはやりがいを感じられる仕事だと思います。Q. どのような人物を採用したいですか?吉村さん:私たちはチームパフォーマンスを重要視する社風なので、一人ひとりの個々の動きがチーム全体の動きにどのような影響を与えるのか、常に意識をしながら仕事ができるメンバーが欲しいと思っています。そのためには日々のコミュニケーションが大事になってくるので、他人をリスペクトしながら、他人と協力し合える能力に長けている方を採用したいです。また、ライナフでの仕事を十分に楽しんでもらいたいという思いがあります。不動産や暮らし、CO2削減といった環境問題に興味がある方は、是非私たちと一緒に働いてもらいたいと思っています。・社名:株式会社ライナフ・設立年月:平成26年11月・事業内容:不動産管理向けシステムおよびアプリの開発・運営不動産管理向けハードウェアの製造・販売・会社所在地:東京都文京区湯島1-6-3 湯島1丁目ビル 2階・URL:https://linough.com/
2022.03.24
コラム
今回テレラボでは、総務省のテレワーク先駆者百選にも選ばれた株式会社メンバーズ顧問でポップインサイトカンパニー創業者の池田朋弘に、テレワークを導入する企業やテレワークを始めたい求職者にとって重要なことをインタビューさせていただきました。池田さんは、リモートコミュニケーションに関する著書「テレワーク環境でも成果を出す チームコミュニケーションの教科書」も執筆されており、Youtubeチャンネル「リモートワーク研究所【リモ研】」ではリモートワークにおすすめのツールやその使い方などを解説しています。Q. 最初にテレワークを導入しようと思ったきっかけはなんでしょうか?池田さん:1つは採用面です。ポテンシャルで地頭がいい人材を採用しようと思った時に、都心だと採用競争が激しく採用コストもかかってしまいます。一方で、全国を見渡してみると地方に住む優秀な人材はたくさんいます。元々リモートワークで採用しようと思っていなかったんですが、たまたま応募がきて成功し、そこから全国&リモート採用に踏み切ったのがきっかけの一つです。もう1つはコスト面です。ベンチャー企業は固定費削減が経営上重要ですが、リモート化によりオフィス代や交通費などを減らせることも大きなメリットでした。Q. テレワークに賛成ですか?池田さん:テレワークには大賛成で広がるべきだと思っています。まず社会的な理由としては、テレワークでしか働けない環境の人はとても多いです。地方に在住している方とか、介護で家から出られない方とか、自分自身が病気で在宅でしか働けない方とか、子供がいるから出社は厳しい方とか、いろんなケースでテレワークでないと働けない人は多くいます。テレワークという選択肢が広がることで、働く可能性が広がることは社会的に大きな価値があると思うので、テレワークは広がるべきだと思っています。企業的な理由としては、採用の幅を広げるためにもテレワークを取り入れていくべきです。都心とか特定の地域で採用競争していても、いい人をとるのはすごく難しい時代です。地方にも優秀な人はたくさんおり、採用の幅を広げるためにテレワークを取り入れるのは有効です。都心であっても、求職者にとってテレワークの可否は重要な条件になりつつあり、テレワークに対応していない会社は今後採用で苦戦を強いられるでしょう。Q. テレワークがうまいっている企業の共通点はなんでしょうか?池田さん:テレワークに適したコミュニケーション設計を組織レベルで行うことです。ほとんどの会社はコロナで強制的にテレワークになってしまい、この設計ができていません。テレワークの特徴として、相手の様子が全然見えなかったり、仕事の状況がわからなかったり、コミュニケーションが横にいるより取りにくいということがあります。みんなが異なる環境でそれぞれの業務を行っているからこそ、チームとしても個人としても、仕事の状況をちゃんと伝えたり、理解できたり、共有できたり、可視化できる仕組みや意識をちゃんと作っていかないと、信頼関係が作りづらく、テレワークでの仕事がうまくいかなくなります。海外では、「リモート組織」という言い方ではなく、「分散型で非同期な組織」という表現をする会社が増えています。テレワークというのは「場所」にフォーカスした表現ですが、異なる「時間」で働いても仕事がまわったり、人間関係が作れる組織設計をすべきです。池田さん:テレワークで仕事をするには、信頼関係や人間関係が良好であることが大前提です。「離れていてもちゃんと仕事をしてくれるだろう」という前提があるのと「見えなくて怪しい」と考えるのでは、同じリモートでも全く状況が異なります。元々人間関係が良好であれば、リモートになっても大きな課題はありません。人間関係があまりよくない中でリモート化してしまうと、課題が顕在化してしまいます。リモートというといかにもデジタルな言葉ですが、根底ではアナログな信頼関係が大事かなと思います。Q. リモートでの入社などがある中で、リモート組織で信頼関係を築くのは組織の課題なのでしょうか?池田さん:信頼関係の構築は、個人レベルの取組ももちろんありますが、組織としての取組にも改善余地が大きいです。例えば、お互いに1on1しあったり、ワークショップを実施したり、朝会で情報共有しあったりなど、多層的なコミュニケーションの機会を組織として取り組む必要があります。Q. テレワークだと組織として生産性は下がるのでしょうか?池田さん:人や組織によると思いますが、種々の研究では、総論として「テレワークでは生産性が上がる」とされています。オフィスにいると雑談などで集中できない、1人で集中して業務を行いたい人は生産性が上がります。一方で人によっては、家ではだらけてしまうとか、話ながらやりたいという場合もあるので、ケースバイケースかなと思っています。人や業務内容によって、出社した方がいい人もいれば、出社しない方が生産性が上がる人もいるので、全社一律でなく、チーム毎に判断する必要があります。Amazonなどでも、そのようなリモートポリシーが制定されています。Q. テレワークを始めたいと考えている求職者にとって重要なことはなんでしょうか?池田さん:重要なことは2つあります。1つ目は、自分の職種や領域でスペシャリティを上げていく、能力を高めていくことです。時代的にもメンバーシップ型からジョブ型の仕事になると言われています。特定のスキルがあるというのはすごく重要だと思います。池田さん:2つ目は、リモートで働くスキルがあることです。海外のリモートの求人でも「リモートでちゃんと働けますか」というのが採用で確認されます。具体的には、「文章がちゃんと書けるか」「連絡がとれるか」など、当たり前のことをちゃんとできるということが大事です。スキルがあるかどうかとは別軸で、社会人としてちゃんとしているかどうかということです。残念ながら、基本的な報連相ができていない人もかなり多いです。池田さん:求職者側からしたらリモートワークで働きたい諸事情があると思うのですが、それに能力が伴っていないケースが多いです。一方で企業側はリモートワークになった瞬間、急に業務委託のようにジョブっぽいニーズを持つんですよね。仕事ができて当たり前みたいな、仕事できる前提でしか採用しないようになるので、そこにギャップがあるなと感じています。これまでは仕事ができない人を採用して育成する、要は給料の中に研修費が混ざっている状態で採用するのが、アルバイトでも当たり前でした。ところが、リモートワークになった瞬間に「1記事1000円。自分でマニュアルを見て、その時間は報酬外」といった育成コストを全く払わない座組が多くなりました。「プロとしてアウトプットのみに報酬を払うのが当然」という考え方には一理ありますが、個人的には反対です。企業の責務として、ある程度教育コストは持つべきだと思います。「社会全体で人を育てる」というモラルを、経営者には持ってもらいたいです。
2022.03.22